私は青春時代の一時期、建築から離れ舞台創造の世界に身を置きました。
日本の民衆の伝統文化芸能を再創造するという同年代の青年達の生きかたにカルチャーショックを受けて。十数年間舞台に立ち再び建築の世界に戻ったとき、時代も変わっていましたが、私の建築感も大きく変化していました。「人は一人では決して生きられない」ように、建築という世界もまた様々な共同の力無しでは出来ないという当たり前のことを・・・。
建築は舞台創造によくたとえられます。脚本・台本(設計図)があり、演出家(設計者)がいて役者(クライアント)がいて、大道具さん、照明さん、音響さんもいる。
しかし、大きく異なるところ、それは舞台はあくまでも虚構の世界であり、建築は現実(人が呼吸をして生きている)の世界を創るということ。
しかし、現実のステージの中にも、ハレの場を演出するのもまた大切な事。
時々舞台に立ちながら、虚構と現実の両方の世界から学び創造に生かしてゆきたいと思っています。


2010 .December
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